FRP緊張材・補強材は、橋梁の緊張材、グラウンドアンカーの緊張材、補修・補強分野での補強筋として活用されており、その素材の特性を十分に発揮しています。一方、近年コンクリートの劣化や塩害による鋼材の腐食が構造物の耐久性を損なう事となり、膨大なストックとしてのコンクリート構造物の維持管理が社会的な問題となっています。このような状況の中、ライフサイクルコスト(=初期建設費+維持管理費+解体撤去費)を考慮した新規構造物の建設が必要との認識が生まれてきています。FRPは非腐食性材料であるので、コンクリート構造物の補強材として鋼材をFRPに替えることにより、補強材の腐食劣化が生じません。
ACCは、ライフサイクルコスト(以下LCC)の観点から、従来の建設で補修・補強による構造物の要求性能を維持する場合と建設当初からFRPを用いてその性能を維持する場合を比較することは有用であると考えました。ここでは、LCCの考え方の普及とFRPを用いた構造物の適用拡大の一助になることを期待し、「FRPを用いたコンクリート構造物のライフサイクルコストのケーススタディー」として取りまとめました。
 
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